定年退職後の日々の暮らし

いつか行ってみたかった場所、いつかやってみたかったこと。その「いつか」が「いま」となり、実行に移す日々を綴ったもの。

三国湊で冬の贅沢 ①

冬になると福井県三国町に行きたくなります。ここは江戸から明治の時代にかけて、北前船で栄えたところ。今も当時の風情が残っている小さな湊町です。


今年も 2月に、北陸新幹線に乗って1泊2日の旅。越前ガニの季節です。


東京駅 9:20発の北陸新幹線かがやき号で芦原温泉駅まで。昨年から敦賀まで伸びたので、金沢で乗り換える必要がなくなり便利になりました。さっそく恐竜の足あとを発見。


北陸地方はちょうど今週から寒波が押し寄せて、雪と強風のあいにくの天気です。もう少し朝が遅い新幹線にすればよかったのですが、よく調べなかったのでお昼の12時頃には到着してしまいました。今日の宿まではここからバスで40分ぐらいですが、このまま直行するには時間が早すぎます。ときどき晴れ間も見られますが、かといって屋外で過ごしたくはありません。


坂井市三国町の高台にある龍翔館が最近リニューアルされてから、まだ訪れてないことを思い出しました。芦原温泉駅から京福バスに乗って、東尋坊タワーを右手に見ながら約1時間。龍翔館は終点です。


龍翔館は1867年に小学校として建設されました。モダンな建物が、当時この町が文化的にも進んでいたことを物語っています。現在は博物館になっていて、北前船の模型や資料と、高見順に代表される坂井市にゆかりのある文豪に関する展示が中心です。


三国湊の模型によると、北前船が入航していた頃は細長い倉庫がびっしりと並んでいたのが分かります。三国祭りの山車も展示されていました。説明によると、今でも毎年、祭りのときは何台もの山車が繰り出してたいそう賑わうそうです。でも、祭りは毎年いったい何月何日なのでしょう?うろうろと探してみたけど、どこにも書かれていません。

三国祭の山車。2階から撮影したもので、かなり高さがあります。


ひととおり見学した頃には、そろそろ宿に向かってもいい時間になりました。再び龍翔館前から帰りのバスに乗っていると、途中の東尋坊あたりで雪が小降りになりました。せっかくなので途中下車することに。


サスペンスでお約束の断崖絶壁を見た後は、あまりの風の強さに、1時間に1本の次のバスが来るまで、30分ほどカフェで待機です。この日の遊覧船はもちろん欠航。

ケーキとコーヒーで 1,200円。観光地価格だから仕方ないか。。


東尋坊からバスで 15分ぐらいで、今夜のお宿「三国休暇村」に着きました。もう何年も、冬になるとここに通っています。

お部屋の前には、この地方について書かれた紙が貼ってあります。部屋ごとにそれぞれ違う文面ですが、私のお部屋 517号室は、なんと偶然にも「三国祭は毎年5月19, 20, 21日なんやざぁ」でした。 答えをありがとう!

お部屋はすべてオーシャンビュー。日本海の荒々しい海が広がっています。


軽く温泉に入ったあとは、お待ちかねの夕食タイム。茹でガニ、焼きガニ、お刺身、天ぷらから、〆の雑炊まで。冬の贅沢で、越前蟹のコースを満喫しました。


夜中も布団の中で、外の吹雪く音が聞こえていました。明日は三国の町を散策して、ローカルのえちぜん鉄道で福井駅に向かう予定です。でも大雪だったら、バスやJRが止まる前に、まっすぐ芦原温泉駅に向かい、早めの新幹線で東京に戻った方が無難かもしれません。


不安な気持ちで朝を迎えました。
雪は少し積もっていましたが、とりあえず止んでいて青空ものぞいています。朝食ビュッフェのあとは、バスの時間に合わせて宿を発ち、予定通り三国の町に向かいましょう。


つづく。