女ひとり 定年退職後の日々の暮らし

いつか行ってみたかった場所、いつかやってみたかったこと。その「いつか」が「いま」となり、実行に移す日々を綴ったもの。

4月になれば…

先週末は隣町の映画館で「四月になれば彼女は」を観てきました。人気俳優さんらが出演しているため、連日混み合っています。


大スクリーンで見る アイスランド、ウユニ塩湖、プラハの風景が素敵でした。ストーリーに関しては、自分が年齢を重ね過ぎてしまったせいか、30歳をすぎても自分の感情で周りを振り回す女性主人公には感情移入できないものでしたが、隣の席の見知らぬ女性は途中からラストシーンまで感動してずっと泣いていました。


そして4月になれば私は、ここ数年、毎年続けていることがあります。


神奈川県内にある、かつて新入社員で配属された事業所と初めて一人暮らしをした町を訪れることです。今の自宅からも電車で1時間ぐらいなので、いつでも行ける距離ですが、4月初めのまだ肌寒い桜のピンク色が映えるこの時期は、20代で大学卒業と同時に九州から出てきて、新社会人となった、あの頃が懐かしく思い出されます。


当時はバブルが始まった頃で、同期入社は1千人もいましたから、4月1日の入社式は都内のホテルニューオータニの大宴会場「鶴の間」で行われました。式典の後、別室で全員にミートローフのコースランチが振舞われました。午後はそのまま解散となり、ホッとして帰途についた社会人1日目を覚えています。


事業所は、会社が物作りからサービス事業へ転換したことに伴って、もう10年以上前に閉鎖となりました。今は別の会社が入っており、建物は当時のままの形で残っています。事業所の外周りの桜並木は、ちょうど満開でした。


あれからもう40年近くになります。楽しい思い出ばかりではありませんから、以前はあまり振り返りたくはなかった場所かもしれません。こうして足が向くようになったのも、定年退職した余裕からでしょう。


帰り道、駅まで戻る途中でランチ。この町に来たときはいつも立ち寄る定番のお店です。生パスタがおいしくて、ランチコースで1400円。


量が少ないように見えて、結構食べ応えがあります。デザートはカスタードプリンとレモンティーで。


この町を訪れると、不安が入り混じった当時の自分を思い出して複雑な気分になりますが、あの頃の自分があったから今の自分があることを思い、気持ちを新たにする4月です。


来年も元気で来れるよう、頑張りましょう!